虫刺されやあせもは、子どもによくある皮膚トラブルです。 ただ、かゆみが強いと掻き壊してしまい、とびひのように広がることがあります。

子どもの虫刺されは、大人と違って、刺された直後にはあまり目立たず、翌日以降に大きく腫れてくることがあります。 腫れやかゆみが強い場合は、早めに炎症を抑える治療をすることで、かゆみが楽になり、掻き壊しやとびひを防ぎやすくなります。


子どもの虫刺されは翌日以降に腫れることも

虫刺されは、蚊、ブユ、アブ、ノミ、ダニ、毛虫、ハチ、ムカデなどが原因で起こります。

赤み、腫れ、かゆみ、水ぶくれ、痛みなどが出ます。 子どもは反応が強く出やすく、大きく腫れたり、しこりのように硬くなったりすることがあります。

腫れが強い、かゆみで眠れない、掻き壊してじゅくじゅくする場合は、皮膚科でご相談ください。


早めのステロイド外用で楽になることがあります

虫刺されは、虫の成分に対する皮膚の炎症反応です。 赤み、腫れ、かゆみが強い場合は、早めにステロイド外用薬で炎症を抑えると、症状が楽になりやすいです。

子どもの虫刺されでは、かゆみを我慢できずに掻いてしまうことが多くあります。 掻き壊すと、細菌が入り、とびひや化膿につながることがあります。

そのため、腫れやかゆみが強い虫刺されでは、弱い薬をだらだら塗るよりも、症状に合った強さのステロイドを短期間しっかり使い、早めに炎症を落ち着かせる方がよい場合があります。

顔、目のまわり、陰部、乳幼児、じゅくじゅくしている場所では、薬の選び方に注意が必要です。 迷う場合は皮膚科で確認しましょう。


すぐに受診できないとき

すぐに医療機関を受診できない場合は、薬剤師に症状、年齢、使用する部位を伝え、市販薬を相談する方法もあります。

虫刺されで腫れやかゆみが強い場合は、ステロイド外用薬が選択肢になることがあります。 添付文書を確認し、部位や年齢に合う薬を指示された期間だけ使用してください。

ただし、次の部位や状態では自己判断での使用は避けてください。

指示された期間使っても改善しない、赤みが広がる、膿が出る、痛みが強くなる場合は、使用を続けずに受診してください。


蚊・ブユ・アブによる虫刺され

蚊に刺された場合は、赤いふくらみとかゆみが出ることが多いです。

ブユやアブでは、刺されたあとに強い腫れ、痛み、しこりのような硬さが出ることがあります。 数日たってから赤みやかゆみが強くなることもあります。

掻き壊すと、細菌が入り、とびひや化膿につながることがあります。 赤みが広がる、じゅくじゅくする、膿が出る場合は受診してください。


毛虫による皮膚炎

毛虫に触れたあとに、赤いブツブツや強いかゆみが出ることがあります。 直接触っていなくても、衣類や洗濯物についた細かい毛で皮膚炎を起こすことがあります。

毛虫が原因の皮膚炎では、こすったり掻いたりすると広がることがあります。 疑わしい場合は、衣類を着替え、皮膚をこすらず洗い流し、早めにご相談ください。

赤いブツブツが広がる、かゆみが強い、夜眠れない場合は、塗り薬や飲み薬で炎症とかゆみを抑えます。


ハチ・ムカデに刺された場合

ハチやムカデでは、強い痛み、腫れ、赤みが出ることがあります。

刺された場所だけの症状であれば、皮膚科で炎症や痛みを確認します。 ただし、次のような症状がある場合は、強いアレルギー反応の可能性があります。

息苦しさ、声のかすれ、ぐったりして反応が悪い、意識がぼんやりする症状がある場合は、通常の皮膚科受診を待たず119番へ連絡してください。 全身のじんましんや唇の腫れに嘔吐など別の症状が重なる場合も、速やかな救急対応が必要です。 処方済みのアドレナリン自己注射薬がある方は、事前の指示に従って使用してください。


マダニが皮膚についている場合

草むら、山林、キャンプ、畑仕事、野外活動のあとに、黒っぽい虫が皮膚に食いついている場合は、マダニの可能性があります。

マダニは皮膚にしっかり食いつくことがあります。 無理に引き抜くと、口の部分が皮膚に残ったり、炎症を起こしたりすることがあります。

見つけた場合は、自宅で無理に取らず、皮膚科などの医療機関で確認してください。 マダニに刺されたあとは、しばらく発熱、だるさ、発疹など体調の変化にも注意します。


あせも

あせもは、汗の通り道が詰まり、皮膚の中に汗がたまることで起こります。 医学的には汗疹といいます。

子どもは汗をかきやすく、首、背中、わき、肘や膝の内側、おむつの中などにあせもができやすいです。

小さな赤いブツブツ、チクチクしたかゆみ、汗をかいたあとに悪化する赤みがよく見られます。 掻くと湿疹のように広がったり、とびひにつながったりすることがあります。


あせも対策は「汗を早めに流す」

あせもでは、汗をなるべく早く洗い流すことが大切です。

子どもは寝汗をよくかきます。 夜にお風呂へ入っていても、朝には汗がたまっていることがあります。

手間にはなりますが、あせもが出やすい時期は、朝に軽くシャワーを浴びる、濡れたタオルで首や背中をやさしく拭く、汗をかいた服を着替えるなどの工夫をしてみてください。

特に、首、背中、わき、肘や膝の内側は汗がたまりやすい場所です。 ゴシゴシこすらず、汗を流して、通気性のよい服に替えることが大切です。

赤みやかゆみが強い場合は、塗り薬で炎症を抑えることがあります。


とびひに注意したい状態

虫刺されやあせもを掻き壊すと、細菌が入り、とびひになることがあります。

次のような場合は、早めに受診してください。

とびひが疑われる場合は、かゆみを抑えるだけでなく、細菌感染に対する治療が必要になることがあります。


虫よけの使い方

虫刺されを防ぐには、虫よけをうまく使うことも大切です。

虫よけは、肌の上で成分が少しずつ広がることで、蚊やブユなどが近寄りにくくなるように働きます。 そのため、保湿剤や日焼け止めを塗る場合は、最後に虫よけを使うのが基本です。

順番の目安は、

1. 保湿剤・塗り薬 2. 日焼け止め 3. 虫よけ

です。

虫よけを下に塗って、その上から日焼け止めや保湿剤を重ねると、虫よけの効果が落ちやすくなります。 虫よけは、一番外側に塗ると考えてください。

乳幼児では、製品ごとに使える年齢や回数が違います。 顔や手など、舐めやすい場所には直接スプレーせず、保護者の手に取って必要な場所に塗るなど、製品表示を確認して使いましょう。


自宅でできること

虫刺されやあせもでは、まず掻き壊しを防ぐことが大切です。


避けたいこと

次のような対応は避けてください。

「虫刺されだから大丈夫」と思っていても、掻き壊しから悪化することがあります。 赤みや腫れが強い場合は、早めに確認しましょう。


虫刺され・あせもと、とびひの診察

ふるかわスキンクリニックでは、虫刺され、あせも、掻き壊し、じゅくじゅくした湿疹を診察します。

診察では、虫刺されか、あせもか、湿疹やとびひを起こしているかを確認します。 必要に応じて、かゆみや炎症を抑える塗り薬、飲み薬、感染が疑われる場合の治療を検討します。

以下の症状や、虫よけ・スキンケアの使い方が診察の対象です。

マダニが皮膚についている場合は、状態を確認し、当院で対応できるか、外科などでの処置がよいかを判断します。 強いアレルギー反応や広がる感染が疑われる場合は、必要に応じて専門施設と連携します。


よくある質問

虫刺されが大きく腫れています。大丈夫ですか?

子どもでは、虫刺されが大きく腫れることがあります。 刺された直後より、翌日以降に腫れやかゆみが強くなることもあります。

腫れやかゆみが強い場合は、早めにステロイド外用薬で炎症を抑えることで、症状が楽になりやすいです。 掻き壊しを防ぐことで、とびひの予防にもつながります。

赤みがどんどん広がる、痛みが強い、熱をもっている、発熱がある場合は、感染を起こしていることもあるため受診してください。


虫刺されはステロイドを塗っていいですか?

赤みやかゆみが強い虫刺されでは、ステロイド外用薬を使うことがあります。

症状が強い場合は、弱い薬を長く塗るより、症状に合った強さの薬を短期間使って早めに炎症を落ち着かせる方がよいことがあります。

ただし、目のまわり、顔、陰部、じゅくじゅくした場所、乳幼児では薬の選び方に注意が必要です。 迷う場合は皮膚科でご相談ください。


すぐ受診できないときはどうすればいいですか?

冷やしてかゆみを和らげ、掻かないように爪を短くしてください。

腫れやかゆみが強い場合は、薬剤師に症状、年齢、使用する部位を伝え、ステロイド外用薬について相談してもよいでしょう。 目のまわり、顔の広い範囲、化膿している部分には自己判断で使わないでください。

添付文書どおりに使っても改善しない、赤みが広がる、膿が出る、痛みが強い場合は受診してください。


あせもは洗っていいですか?

洗って大丈夫です。 むしろ、汗を早めに洗い流すことが大切です。

子どもは寝汗をよくかくため、あせもが出やすい時期は、朝に軽くシャワーを浴びるのもよい方法です。 ゴシゴシこすらず、汗を流して、通気性のよい服に替えましょう。


あせもからとびひになりますか?

あせもを掻き壊すと、細菌が入り、とびひになることがあります。

じゅくじゅくする、黄色いかさぶたがある、赤みが広がる場合は受診してください。 とびひが疑われる場合は、抗菌薬が必要になることがあります。


虫よけはいつ塗ればいいですか?

保湿剤や日焼け止めを使う場合は、最後に虫よけを塗るのがおすすめです。

虫よけは、肌の一番外側で効果を発揮します。 「保湿剤・塗り薬 → 日焼け止め → 虫よけ」の順番を目安にしてください。


毛虫に触れたかもしれません。どうすればいいですか?

まず、こすらずに洗い流してください。 衣類に毛がついていることもあるため、着替えも検討します。

赤いブツブツが広がる、かゆみが強い、夜眠れない場合は皮膚科で相談してください。


マダニは家で取ってもいいですか?

無理に引き抜かないでください。

マダニの口の部分が皮膚に残ったり、炎症を起こしたりすることがあります。 皮膚についているマダニを見つけた場合は、医療機関で確認しましょう。