赤いあざ、青いあざ、茶色いあざは、同じ色でも種類が異なることがあります。「自然に消えるか」「治療した方がよいか」は、色だけでは判断できません。
あざには、成長とともに薄くなるものもあります。 一方で、場所や盛り上がり方によっては、早めに専門的な治療を考えた方がよいものもあります。
ふるかわスキンクリニックでは、まず皮膚科であざの種類や経過を確認します。 そのうえで、当院で経過を見てよいものか、レーザー治療や専門施設での治療を検討した方がよいものかを判断します。
赤いあざ
赤いあざには、いくつかの種類があります。
生後まもなく出て、だんだん盛り上がってくるものもあれば、生まれつき平らに見えるものもあります。 同じ赤いあざでも、自然に薄くなる可能性や治療の必要性は異なります。
乳児血管腫
生後数日から数週間で赤い点や赤いしみとして出て、数か月の間に盛り上がってくるあざがあります。
代表的なものが、乳児血管腫です。 以前は「いちご状血管腫」と呼ばれることもありました。
乳児血管腫は、以前は「自然に小さくなることが多いので経過観察でよい」という考え方が中心でした。 実際に、時間とともに小さくなるものも多くあります。
ただし、現在は「すべて経過観察でよい」とは考えません。 場所や大きくなり方によっては、早めに治療を検討した方がよいケースがあります。
特に注意したいのは、次のような乳児血管腫です。
- 目のまわり、まぶたにある
- 鼻、口、耳の近くにある
- 顔の目立つ場所にある
- 肘、膝、手首など関節部にある
- おむつの中や首など、こすれやすい場所にある
- 腫瘤のように盛り上がってきた
- 急に大きくなっている
- 出血やただれがある
このような場合、自然に小さくなったとしても、皮膚のたるみ、傷あと、色の変化、盛り上がりが残ることがあります。 また、目の近くでは視機能への影響を考える必要がある場合もあります。
大切なのは、乳児血管腫は全例で治療が必要なわけではないが、治療が必要になるケースもあるという点です。
レーザー治療やプロプラノロール内服が必要と考えられる場合は、治療時期を逃さないよう、小児あざ治療を扱う専門施設への紹介を検討します。
生まれつき平らな赤いあざ
生まれたときからある平らな赤いあざは、単純性血管腫や毛細血管奇形のことがあります。 「ポートワイン母斑」と説明されることもあります。
乳児血管腫のように急に盛り上がるタイプとは異なり、平らな赤みとして見えることが多いです。 自然に消えにくいことがあり、顔やまぶたにある場合は早めに確認しておくと安心です。
このタイプの赤あざでは、専門施設で色素レーザー治療を検討することがあります。 診察で状態を確認し、必要に応じて専門施設をご案内します。
眉間・まぶた・うなじの淡い赤み
眉間、まぶた、額の中央、鼻の下、うなじに、淡い赤いあざが見られることがあります。
これは、サーモンパッチやウンナ母斑などと呼ばれるタイプのことがあります。 泣いたときや入浴後に赤みが強く見えることがあります。
成長とともに薄くなることもありますが、うなじの赤みは残ることがあります。 単純性血管腫と見た目が似ることもあるため、迷う場合は診察で確認しましょう。
青いあざ
青いあざには、蒙古斑、異所性蒙古斑、太田母斑などがあります。
おしりや背中の蒙古斑は自然に薄くなることが多いですが、腕・足・顔などにある青いあざは残りやすいことがあります。
おしり・背中の蒙古斑
赤ちゃんのおしりや背中にある青いあざは、蒙古斑のことが多いです。
蒙古斑は、生まれつき、または生後早い時期から見られる青っぽいあざです。 多くは成長とともに薄くなっていきます。
おしりや背中の典型的な蒙古斑であれば、急いで治療をしないことも多いです。 ただし、色が濃い、範囲が広い、通常の場所と違う場合は診察で確認しておくと安心です。
腕・足・顔などの異所性蒙古斑
おしりや背中ではなく、腕、足、手、顔などに青いあざがある場合、異所性蒙古斑のことがあります。
異所性蒙古斑は、通常の蒙古斑より残りやすい場合があります。 色が濃い、範囲が広い、目立つ場所にある場合は、レーザー治療を検討することがあります。
当院にはQスイッチルビーレーザー(Q+R)があり、異所性蒙古斑など、保険適用となる青あざを治療できます。 あざの種類、色の濃さ、範囲、年齢、部位を診察し、適応を判断します。
レーザー治療を行う場合でも、1回で消える治療ではなく、複数回の治療が必要になることがあります。 治療後には赤み、かさぶた、水ぶくれ、炎症後色素沈着、色抜け、まれな瘢痕などのリスクがあります。
保険診療のレーザー照射料は照射面積によって異なります。 詳しい目安は、下の太田母斑の項で説明します。
顔や目のまわりの青いあざ
顔、まぶた、こめかみ、頬、鼻のまわりに、青灰色や青紫色のあざが見られることがあります。
この場合、太田母斑などを考えることがあります。 目のまわりや白目に色がある場合は、眼科での確認が必要になることもあります。
太田母斑は、当院のQスイッチルビーレーザー(Q+R)で保険診療として治療できます。
2026年度のレーザー照射料は、照射面積により診療報酬上の「一連」につき2,000〜3,950点(10割で20,000〜39,500円)です。 就学前の2割負担では約4,000〜7,900円、小学生以降の3割負担では約6,000〜11,850円が目安です。
3歳未満は2,200点の乳幼児加算があるため、2割負担では約8,400〜12,300円が目安です。 診察料、麻酔や薬剤の費用などが別途加わることがあります。
向日市の0歳から中学校卒業までの方は、受給者証の提示により、保険診療の通院は1か月1医療機関200円の自己負担です。 保険外費用は対象外で、居住自治体により制度が異なります。
茶色いあざ
茶色いあざには、扁平母斑やカフェオレ斑などがあります。
生まれつきある場合もあれば、生後しばらくしてから気づく場合もあります。 平らで、周りの皮膚より茶色く見えることが多いです。
1つだけで大きな変化がない場合は、急いだ治療が必要ないこともあります。 ただし、数が増える、大きくなる、範囲が広い場合は診察で確認しましょう。
茶色いあざのレーザー治療は、効果に個人差があります。 一度薄くなっても再発することや、色素沈着、色抜けなどが起こることがあります。
治療を希望される場合は、あざの種類と治療適応を診察で確認します。
黒いあざ・生まれつきの大きなほくろ
生まれつきある黒いあざや、大きなほくろのように見えるものは、先天性色素性母斑のことがあります。
小さいものから広い範囲のものまであり、毛が生えていることもあります。 多くは良性ですが、大きさや変化によっては慎重に経過を見る必要があります。
次のような変化がある場合は、診察で確認しましょう。
- 急に大きくなった
- 色むらが強くなった
- 形がいびつになってきた
- 出血する
- じゅくじゅくする
- 盛り上がってきた
- 痛みやかゆみがある
大きなもの、顔や目立つ場所のもの、手術を考えるものは、形成外科などでの相談がよい場合があります。
白いあざ・色が抜けたように見える部分
赤ちゃんや子どもの皮膚に、周りより白く見える部分があることがあります。
白いあざのように見えるものには、脱色素性母斑や白斑などがあります。 湿疹のあとに一時的に白く見えることもあります。
白い部分が広がる、数が増える、境界がはっきりしている場合は、皮膚科で確認しましょう。
早めに相談したいあざ
次のような場合は、皮膚科での相談をおすすめします。
- 赤いあざが急に大きくなる
- 赤いあざが盛り上がってきた
- 目、まぶた、鼻、口、耳の近くにある
- 肘、膝、手首など関節部にある
- 出血やただれがある
- 顔の青いあざが気になる
- 腕や足の蒙古斑が残るか心配
- 茶色いあざが複数ある
- 黒いあざが大きくなってきた
- 色や形が変わってきた
- 親御さんが見ていて不安がある
「このくらいで受診してよいのかな」という段階でも大丈夫です。 写真だけで悩み続けず、一度診察で確認しましょう。
写真を残しておくと診察に役立ちます
あざは、変化を見ることが大切です。 同じ明るさ、同じ距離で写真を撮っておくと、診察時に参考になります。
定規や硬貨など、大きさが分かるものと一緒に撮ると、変化が分かりやすくなります。
赤いあざや盛り上がるあざを、強くこすったり潰したりしないでください。 出血やただれにつながることがあります。
当院での青あざ治療と専門施設への紹介
ふるかわスキンクリニックでは、赤ちゃん・子どものあざについて診察します。
診察では、あざの色、場所、大きさ、盛り上がり、出血やただれの有無、いつからあるかを確認します。 赤いあざ、青いあざ、茶色いあざ、黒いあざ、白く見える部分などを診察し、経過を見てよいか、治療を検討するか、専門施設での相談がよいかを判断します。
赤あざや乳児血管腫で専門治療が必要と考えられる場合は、小児あざ治療を扱う施設への紹介を検討します。
異所性蒙古斑や太田母斑などの青あざは、当院のQスイッチルビーレーザーによる保険診療を検討できます。 診察で適応、回数、費用、リスクを確認します。
よくある質問
乳児血管腫は自然に治るのですか?
自然に小さくなることも多いです。
ただし、場所や大きくなり方によっては、跡が残ったり、機能に影響したりすることがあります。 すべて治療が必要なわけではありませんが、治療が必要なケースもあります。
目のまわり、鼻、口、耳、関節部、こすれやすい場所にある場合は、早めに相談しましょう。
乳児血管腫の治療は当院でできますか?
まず診察で、治療が必要か、いつから治療を始めるべきかを確認します。
レーザー治療やプロプラノロール内服が必要と考えられる場合は、小児あざ治療を扱う専門施設への紹介を検討します。
蒙古斑はいつ消えますか?
おしりや背中にある典型的な蒙古斑は、成長とともに薄くなることが多いです。
ただし、腕、足、顔などにある異所性蒙古斑は残りやすい場合があります。 色が濃い、範囲が広い、目立つ場所にある場合は診察で確認しましょう。
異所性蒙古斑は当院でレーザー治療できますか?
当院のQスイッチルビーレーザーで、保険適用となる異所性蒙古斑を治療できます。 まず診察で適応を確認します。
ただし、あざの種類、部位、年齢、色の濃さ、範囲によって適応は変わります。 治療は複数回必要になることがあり、赤み、かさぶた、色素沈着、色抜けなどのリスクがあります。
保険診療の照射料は、照射面積により「一連」につき2,000〜3,950点です。 向日市の子どもの医療費助成の対象となる方は、受給者証の提示により1か月1医療機関200円の自己負担です。
茶色いあざはレーザーで治療できますか?
茶色いあざでは、レーザー治療を検討することがあります。
ただし、扁平母斑などは再発しやすいことがあり、効果には個人差があります。 色素沈着、色抜けなどのリスクもあるため、診察で適応を確認します。
顔や目のまわりのあざは早めに相談した方がいいですか?
はい。 顔、まぶた、目のまわりのあざは、見た目だけでなく、目への影響や治療時期を考えることがあります。
赤いあざ、青いあざ、黒いあざのいずれでも、気になる場合は早めに診察で確認しましょう。 必要に応じて眼科や形成外科などとの連携を検討します。
あざの診察は保険診療ですか?
診察は保険診療で対応できることが多いです。
ただし、レーザー治療や紹介先での治療内容によって、保険診療・自由診療の扱いが変わる場合があります。 詳しくは診察時にご相談ください。
まず近くの皮膚科で見てもらってよいですか?
はい。 あざの種類や治療の必要性を確認するために、まず皮膚科で相談できます。
ふるかわスキンクリニックでは、診察のうえ、経過観察でよいものか、当院で治療を検討できるものか、専門施設で相談した方がよいものかを判断します。