京都府向日市にある皮膚科・美容皮膚科クリニック

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シミ

シミについて

顔や手にできる色素斑のことを一般的に「シミ」と呼ぶことが多いですが、実はシミにはいくつかの種類があり、それぞれ原因や治療法が異なります。大きく分けて6つの種類がありますので、詳しくご紹介いたします。

1. 老人性色素斑

「シミ」と言われて多くの方が最初に思い浮かべるのが、この老人性色素斑です。主に紫外線による表皮のダメージが原因で、時間とともに大きくなったり、色が濃くなったり、時には隆起することもあります。

当院では、平らな老人性色素斑に対して「Q-plus R」というQスイッチルビーレーザーやIPL機器である「ルメッカ」を使用しています。Q-plus Rを用いると、特に濃いシミでも1〜2回の治療でかなり薄くなりますが、治療後は1〜2週間の皮膚保護が必要です。一方、ルメッカを使用すると、治療回数は3〜5回とやや多くなりますが、皮膚の保護が不要で、お顔全体の若返り効果も期待できます。

POINT治療の選び方
早く気になるシミをピンポイントで取りたい方にはレーザー治療がおすすめです。
お顔全体に細かいシミがあり、全体的な肌質改善もしたい方にはIPL機器での治療が向いています。

2. 脂漏性角化症(盛り上がった老人性色素斑)

脂漏性角化症は、盛り上がったタイプのシミで、茶色から黒色の厚みのある見た目が特徴です。加齢とともに発生しやすく、紫外線だけでなく、遺伝や肌の老化が原因になることもあります。このタイプのシミはQスイッチレーザーでは効果が出にくい場合があり、平らに削る治療が効果的です。

POINT治療法
当院では「ブルーレーザー」を使用して脂漏性角化症を治療します。ブルーレーザーは、盛り上がった部分を削り、また色素の原因であるメラニンにも反応するため1回の治療でも効果が実感しやすいです。

3. そばかす(雀卵斑)

そばかすは、鼻を中心に両頬に小さな茶褐色の斑点が多く見られるシミです。遺伝的な要因が大きく、小学生の頃から見られ、30代になると自然に薄くなることもあります。そばかすは紫外線に反応して濃くなりやすいので、日焼け対策が重要です。

POINT治療法
当院ではQスイッチルビーレーザーのフラクショナルモードやIPL機器を用いてそばかすの治療を行います。フラクショナルモードでの治療はダウンタイムが短く、そばかすに対して反応が良いことが多いです。IPL機器のルメッカは他のIPL機器よりも茶色によく反応するためそばかすに対して効果的です。また全体的な肌のトーンを均一にする効果や若返り効果も期待できます。

注意点: 治療後も紫外線対策を怠るとそばかすが再発する可能性がありますので、日々のケアが重要です。

4. 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

ADMは20代前半に発症しやすく、頬や鼻の周りに灰色や褐色の斑点が点在します。メラニンが皮膚の深い部分(真皮)に存在するため、他のシミとは異なり、表面ではなく深層へのアプローチが必要です。

POINT治療法
当院では、ADMに対してQスイッチルビーレーザーを使用します。ADMは深い層に色素があるため、かなりしっかりレーザーを当てる必要があります。そのため後述する炎症後色素沈着が強く出たり長引いたりすることがよくあります。また1回でADMを取りきるのが難しく複数回の治療が必要となります。ただ、治療を続けることで、徐々に薄くなり、改善は見込めます。IPL機器はADMには無効です。

5. 肝斑

肝斑は、成人期以降の女性に多く見られ、典型的には頬部に広がる不規則な形の色素斑です。紫外線、女性ホルモンのバランス、肌をこするような日常の習慣などが原因とされています。レーザーやIPL治療で逆に肝斑が出現することもあり、治療が難しいシミの一つです。

POINT治療法
肝斑には、基本的にレーザー治療は避けます。代わりに紫外線対策やトランサミンの内服やビタミンC,Eの内服などの保存的治療が主になります。内服薬による治療は体の内側からアプローチし、徐々に肝斑を薄くしていく方法です。また、毎日のスキンケアで刺激を避けることも大切です。

注意点: 肝斑は刺激に非常に敏感なため、触らないように注意が必要です。自己判断でのケアではなく、専門的なアドバイスを受けることをお勧めします。

6. 炎症後色素沈着(PIH)

炎症後色素沈着(PIH)は、ニキビ、虫刺され、火傷、レーザー治療後などで皮膚に強い炎症が起こった後に生じる色素沈着です。見た目の変化が気になることが多いですが、基本的には時間とともに自然に薄くなります。

POINT治療法:
紫外線を避け、肌をこすらないようにして過ごすことで、お顔の場合は3〜6ヶ月程度で自然に薄くなります。もし、PIHがなかなか消えない場合は、ハイドロキノンなどの美白剤を併用することで改善を促すこともあります。

ケアのポイント: PIHの改善には時間がかかりますが、焦らずじっくりケアを続けることが重要です。擦るなどの物理的刺激を避け、帽子や日傘などで紫外線から肌を守ることが大切です。


当院で使用している治療機器の特徴

  • Q-Plus R(Qスイッチルビーレーザー): メラニンに対する高い吸収率を持ち、シミやホクロの治療に効果的です。フラクショナルモードを搭載し、ダウンタイムを抑えながら細かいシミの治療も可能です。
  • ルメッカ(IPL機器): 広範囲の波長を持つ光を用いて、シミ、そばかす、赤ら顔など多くの肌の悩みに対応します。顔全体のトーンアップやリジュビネーション効果も期待できます。
  • ブルーレーザー: 赤みの原因であるヘモグロビンに特によく反応し、赤ら顔や血管腫の治療に適しています。また精密なスポット照射で、盛り上がりのあるホクロやイボの除去も可能です。

当院では患者様一人ひとりのシミの状態に合わせた最適な治療をご提案いたしますので、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

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