重症ニキビ(結節・嚢胞性)|イソトレチノイン(自費)/光治療/ケミカルピーリング
京都府向日市のふるかわスキンクリニックでは、保険診療の基本を土台に、重症・難治性ニキビに対してイソトレチノイン(国内未承認・自費)、青色光レーザー(ブルージェネシス)、サリチル酸マクロゴール(ケミカルピーリング)等を組み合わせて治療計画を立てます。まずは標準治療を丁寧に行い、瘢痕化と再発の抑制をめざします。
通常のニキビ(軽症〜中等症)のページは こちら。
まずは保険診療の基本(軽症〜中等症の土台)
- 外用レチノイド(アダパレン)や過酸化ベンゾイル(BPO):面で毎日塗布し、新生面皰の抑制と再発予防を図ります。開始直後は刺激が出やすいため、少量・隔日→毎日へ段階的に。
- 経口抗菌薬:炎症が強い時に短期で併用することがあります(通常12週間以内を目安)。単剤長期は耐性・再発の面から推奨されません。
イソトレチノイン(自費・国内未承認)
ビタミンA誘導体で、皮脂腺の活動抑制・角化の正常化・抗炎症により、重症・瘢痕化リスクが高い・標準治療で難治なニキビに用いられます。海外ガイドラインでは強い推奨の位置づけです。
適応の目安
- 結節・嚢胞性/広範囲で瘢痕形成リスクが高い
- 標準治療(外用+短期経口抗菌薬)で不十分
- 心理社会的負担が大きい、頻回再発 など
用量・期間(当院の基本方針)
- 開始:0.5 mg/kg/日を目安に、10–20 mg/日から低用量で開始することもあります。
- 調整:副作用をみながら最大1 mg/kg/日まで調整。
- 治療期間:通常4–6か月程度、国際的には累積120–150 mg/kg到達を目標とする方法が広く用いられています。
- 内服タイミング:吸収を高めるため食後内服を推奨。
モニタリングと禁忌・併用注意
- 採血:開始前に肝機能・脂質、1〜2か月後に再検。以後は状態に応じて間隔調整(例:安定時は数か月ごと)。
- 妊娠回避:催奇形性があるため、内服中および終了後1か月は確実な避妊が必須(妊娠可能年齢の方は妊娠検査を実施)。
- 併用禁忌:テトラサイクリン系抗菌薬との併用は頭蓋内圧亢進のリスクがあるため避ける。ビタミンA製剤・サプリの併用も避けてください。
- 献血:内服中および終了後1か月は献血不可。
主な副作用
口唇・皮膚の強い乾燥、鼻出血、目の乾燥、筋関節痛、皮膚反応、肝酵素・脂質の変動、気分変調など。保湿・紫外線対策を徹底し、症状は診察時にご相談ください。
青色光レーザー(ブルージェネシス)
内服が難しい方や併用希望に対し、450nm帯の青色光を全顔に均一照射して、アクネ菌由来ポルフィリンの光化学反応を狙う方法です。炎症性病変の軽減が期待できます。(効果には個人差があり、標準治療の代替ではなく補助的選択肢です。)

施術の目安
- 回数:5〜10回(症状に応じて)
- 間隔:1〜3週間
- 主なリスク:発赤、まれに軽いやけど
※機器は薬機法上の承認未取得(自費)です。詳細は本ページ末尾の「未承認医薬品の表示」をご確認ください。
ブルージェネシスについてはこちらを参照してください
ケミカルピーリング(サリチル酸マクロゴール)
角栓・面皰優位で毛穴詰まりが目立つタイプに、2〜4週おきのピーリングを併用することがあります。新生面皰の抑制・くすみ改善が期待できます。
- 頻度:まずは3〜6回、その後はメンテナンスで1〜2か月おき
- 注意:レチノイド外用は前日〜当日休止。イソトレチノイン内服中は強い剥離系施術を原則控えるため、必ず申告ください。
料金(自費・税込)
メニュー | 価格 |
---|---|
イソトレチノイン内服(10mg/日)※1か月分 | 11,000円 |
イソトレチノイン内服(20mg/日)※1か月分 | 16,500円 |
採血(初回・経過モニタリング) | 5,500円 |
※用量・期間は診察で決定します。
よくある質問
Q. どんな人がイソトレチノインの対象ですか?
A. 結節・嚢胞性など重症、瘢痕化リスクが高い、または標準治療で十分に改善しない方が対象です。軽症〜中等症はまず保険の基本治療を行います。
Q. どれくらいの期間内服しますか?
A. 目安は4〜6か月程度。海外では累積120–150 mg/kgを目標に設計する方法が広く用いられます。
Q. 採血はどのくらい必要?
A. 開始前に肝機能・脂質、1〜2か月後に再検し、問題なければ状況に応じて間隔を延長します。
Q. 併用できない薬は?
A. テトラサイクリン系抗菌薬は頭蓋内圧亢進のリスクで併用不可。ビタミンAサプリも避けます。
未承認医薬品の表示・注意事項
- 対象:イソトレチノイン(内服)は国内未承認の医薬品です。
- 入手経路:医師の責任で適法に輸入し、院内で保管・管理します。
- 国内の承認医薬品の有無:同一成分を含む内用薬は国内未承認です。
- 外国の承認状況:米国・欧州など多くの国で重症ニキビに承認されています。
- 副作用・リスク:乾燥、肝機能・脂質異常、筋関節痛、気分変調、催奇形性など。妊娠回避・採血を含む厳格な管理が必要です。
- 個人輸入の注意:模造品・汚染品など重大リスクがあるため、厚労省の注意喚起をご確認ください。
監修:医師(皮膚科)/最終更新:
診療時間 保険診療:現金のみ
午前診:9:00~12:30(受付12:00まで)
処置・完全予約:14:00~16:00
午後診:16:00~18:30(受付18:00まで)
☆:完全予約・美容皮膚科
休診日:火・日・祝日
自由診療:VISA/MASTERカード使用できます。
完全予約・美容皮膚科