酒さ(赤ら顔)の原因・タイプ・治療
京都府・京都府向日市のふるかわスキンクリニック(皮膚科・美容皮膚科)監修。やさしく、わかりやすく解説します。
頬や鼻がずっと赤い、ほてりやすい、毛細血管が目立つ、ときにブツブツ(丘疹・膿疱)が出る——こうした症状でお悩みの方…それは酒さかもしれません。
酒さは完治というより、原因やきっかけを上手に避けながらコントロールしていく病気です。
原因(なぜ起こる?)
- 血管が拡張しやすい体質+皮膚免疫の過敏(神経・炎症の反応が強い)
- Demodex(ニキビダニ)の増加が炎症を助長し得る
- 皮膚バリア低下(乾燥・擦れ・刺激の強い化粧品)
悪化のきっかけ:紫外線/急な温度差(熱い飲食・サウナ)/辛味・アルコール/ストレス/強いスクラブや摩擦。顔面への不適切な長期ステロイド外用は酒さ様皮膚炎を招くことがあるため注意します。
酒さのタイプ(表現型)
現在は従来の「1〜4型(サブタイプ)」に加え、見た目の特徴=表現型で治療を組み立てるのが主流です。
- 紅斑・毛細血管拡張型(1型) … 赤みが続く/血管が見える
- 丘疹・膿疱型(2型) … ニキビ様のブツブツが出る
- 鼻瘤型(3型) … 鼻の皮膚が厚くなる(男性に多い)
- 眼型(4型) … 目の乾き・充血・まぶたの炎症(眼酒さ)
治療の考え方(3つの柱)
① 生活・スキンケア
- 紫外線対策:日焼け止め(SPF30+・PA+++以上)+物理的な遮光
- 低刺激保湿:こすらない/香料・アルコール控えめ
- 誘因コントロール:熱い飲み物・辛味・アルコール・急な温度差をうまく回避
② お薬(外用・内服)
- メトロニダゾールゲル0.75%(保険):日本では2022年に酒さで承認。赤み・ブツブツの標準治療。
- イベルメクチン1%クリーム(自由診療):主に丘疹・膿疱に有効。1日1回。比較試験でメトロニダゾール0.75%より優れていた報告あり。
- ドキシサイクリン:内服で炎症を抑える。中等度以上や眼酒さの併発に。
③ 光・レーザー(自由診療)
- IPL・色素レーザー(PDL):持続紅斑・毛細血管にエビデンスあり。設定次第でダウンタイムを抑える調整も可能。
- 当院では ルメッカ(IPL) や ブルージェネシス など症状に応じた機器をご提案します。
イベルメクチンクリーム(3,300円)
価格:1本 3,300円(税込)(京都府向日市/ふるかわスキンクリニック)
対象のめやす:頬や鼻の丘疹・膿疱が目立つ/再発しやすい/ニキビダニ対策をしたい
使い方:夜にごく薄く1日1回外用。2〜4週で変化を確認し、12週前後で仕上がりを評価します。
維持:再発しやすい方は週2回の維持塗布を提案することがあります。
注意:国内は酒さの適応で未承認(2025年8月時点)のため、自由診療での提供です(海外では承認薬)。
よくある質問(FAQ)
酒さとニキビはどう違う?
ストレスやお酒・辛い物で悪化しますか?
メイクはOK?どんな日焼け止めが良い?
治療の期間と目安は?
妊娠・授乳中でも治療できますか?
ステロイド外用で赤みが悪化しました…
目の乾き・充血(眼酒さ)がある場合は?
レーザーは何回くらい必要?痛みは?
生活でできる工夫は?
受診の目安・アクセス
- 赤み・ヒリヒリ・ブツブツが3週間以上続く/悪化をくり返す
- 目の症状(乾き・充血・痛み)がある
- 敏感肌用スキンケアでも改善しない・悪化する
当院は京都府向日市(京都市・長岡京市・乙訓エリアからアクセス良好)の皮膚科・美容皮膚科です。まずは気軽にご相談ください。