ニキビは「青春の一時的な肌荒れ」ではなく、皮膚科で治療できる病気です。 赤ニキビ、膿んだニキビ、しこりになるニキビを繰り返す場合は、ニキビ跡になる前に早めに治療を考えましょう。
ふるかわスキンクリニックでは、まず保険診療の標準治療を大切にしています。 そのうえで、重症ニキビやニキビ跡が心配な場合は、自費診療も含めて段階的に相談します。
ニキビは「毛穴の詰まり」と「炎症」を分けて考えます
ニキビは、いきなり赤く腫れるわけではありません。
最初は、毛穴が詰まることで白ニキビ・黒ニキビができます。 そこに炎症が起こると、赤ニキビや膿んだニキビになります。
赤いニキビだけを治療しても、毛穴の詰まりが残っていると、また新しいニキビが出てきます。
そのため、ニキビ治療では次の2つを同時に考えます。
- 今ある赤ニキビ・膿んだニキビを落ち着かせる
- 毛穴の詰まりを改善し、新しいニキビをできにくくする
ニキビ跡を防ぐためにも、炎症を長引かせないことが大切です。
よくあるニキビの状態
白ニキビ・黒ニキビ
白ニキビや黒ニキビは、毛穴の詰まりが目立つ状態です。
この段階で治療を始めると、赤ニキビへ進みにくくなることがあります。 皮膚科では、毛穴の詰まりを改善し、新しいニキビをできにくくする塗り薬を使うことがあります。
赤ニキビ・膿んだニキビ
赤く腫れたニキビや膿んだニキビは、炎症が強くなっている状態です。
この時期は、炎症を抑える治療が必要になることがあります。塗り薬だけでなく、状態によっては抗生剤の飲み薬を短期間使うこともあります。
しこりになるニキビ
硬く腫れる、痛い、同じ場所で繰り返すニキビは、深い炎症を起こしていることがあります。
このタイプは、赤みや茶色い跡、凹みのあるニキビ跡につながることがあります。 市販薬だけで長く様子を見ず、皮膚科で相談しましょう。
背中・胸のニキビ
背中や胸のブツブツは、ニキビのこともありますが、毛嚢炎やマラセチア毛包炎など別の病気のこともあります。
通常のニキビ薬で改善しにくい場合は、原因を確認したうえで治療を考えます。 治りにくい背中・胸のブツブツもご相談ください。
小中高生のニキビ
小中高生のニキビは、皮脂が増える思春期に多く見られます。 額、鼻、頬、あご、背中、胸に出やすいです。
毛穴が詰まって肌がざらざらする段階から、皮膚科で相談できます。赤く腫れるまで待つ必要はありません。
部活の汗、マスク、ヘルメット、防具、整髪料、前髪、睡眠不足なども悪化に関係します。 本人が続けやすい方法で、塗り薬やスキンケアを組み立てることが大切です。
薬の刺激がつらい、部活や塾で塗る時間が取りにくい、使い分けが分からないなど、治療を続けにくい理由はさまざまです。生活に合わせて、塗るタイミングや使い方を一緒に確認します。
軽い乾燥やヒリヒリ感は、塗る量や頻度、保湿方法の調整で続けられる場合があります。使い方は処方時の指示に従い、困ったときは医師・薬剤師に相談してください。
強いかゆみ、じゅくじゅくした腫れ、顔や首に広がる赤みなどが出た場合は、使用を中止して早めに受診してください。再開は医師の指示に従ってください。
大人のあご・フェイスラインのニキビ
成人以降に、あごやフェイスラインのニキビを繰り返す方もいます。
月経前に悪化する、同じ場所に繰り返す、しこりになりやすい場合は、皮脂やホルモン変動が関係することがあります。
まずは保険診療の外用薬や内服薬を基本に治療します。 必要に応じて、自費診療としてスピロノラクトン内服などを検討することがあります。
保険診療で行うニキビ治療
保険診療では、ニキビの状態に合わせて塗り薬や飲み薬を使います。
炎症の強さと毛穴の詰まりに合わせて薬を選びます。
よく使う薬には、毛穴の詰まりを改善する薬、過酸化ベンゾイルを含む薬、外用抗菌薬、内服抗菌薬などがあります。
赤ニキビが多い時期には、内服抗菌薬を短期間使うことがあります。 ただし、抗菌薬だけを長く続ける治療はおすすめしません。
赤ニキビが落ち着いたあとも、毛穴の詰まりを改善する塗り薬を続けることで、再発を減らすことを目指します。
「点で塗る薬」と「面で塗る薬」の違い
ニキビの塗り薬は、赤いニキビだけに塗るものと、ニキビができやすい範囲に広く塗るものがあります。
毛穴の詰まりを改善する薬は、赤いニキビにだけ点で塗るのではなく、ニキビができやすい範囲に「面」で塗ることが多いです。
ただし、最初から広く塗ると、赤み、乾燥、ヒリヒリ感が出ることがあります。 刺激が出やすい方では、狭い範囲から少しずつ慣らしていくことがあります。
たとえば、
- 最初はおでこだけ
- 慣れたらこめかみ・頬へ広げる
- さらに慣れたらニキビができやすい範囲へ広げる
という形で進めることがあります。
どの薬を「面」で塗るのか、どの薬を「点」で塗るのかは、診察時に確認しましょう。
自宅でできること
洗顔
洗顔は1日2回を目安に、泡でやさしく洗います。 皮脂が気になるからといって、何度も洗ったり、スクラブでこすったりすると悪化することがあります。
洗顔後は、必要に応じて保湿を行います。
化粧品
ニキビができやすい方は、ノンコメドジェニック表示のある化粧品を選ぶと参考になります。
ノンコメドジェニックとは、ニキビのもとであるコメドができにくいことを確認する試験を行った化粧品の目安です。 すべての方にニキビができないという意味ではありませんが、化粧品選びの参考になります。
髪・整髪料
ワックス、オイル、スプレーなどの整髪料が額やこめかみに触れると、ニキビが悪化することがあります。
額のニキビが多い場合は、前髪や整髪料が皮膚につかないようにしてみましょう。
汗・マスク・摩擦
部活や体育で汗をかいたあとは、こすらずに洗い流す、または清潔なタオルで押さえるように拭きましょう。
マスク、ヘルメット、あごひも、防具などが当たる場所は、摩擦や蒸れでニキビが悪化することがあります。 完全に避けられない場合も、汗をかいた後の洗顔、保湿、薬の継続が大切です。
自宅で避けたいこと
次のようなことは、ニキビを悪化させたり、跡を残しやすくしたりします。
- ニキビを潰す
- 爪で押し出す
- 強くこする
- スクラブで削る
- 洗顔をしすぎる
- 市販薬を長く使い続ける
- 抗菌薬だけを長く続ける
- 強いかぶれがあるのに薬を使い続ける
- SNSや通販で強い薬を自己購入する
ニキビを潰すと、炎症が広がったり、跡が残ったりすることがあります。 強い治療薬は自己判断で使わず、医師の管理のもとで治療しましょう。
こんなニキビは早めにご相談ください
次のような場合は、皮膚科での相談をおすすめします。
- 赤ニキビが多い
- 膿んだニキビがある
- しこりになる
- 痛みがある
- 同じ場所に繰り返す
- 顔全体に広がっている
- 背中や胸にも多い
- ニキビ跡が残ってきた
- 市販薬で良くならない
- 何か月も繰り返している
- 中学生・高校生で悪化してきた
- 生理前に悪化する
- 人前に出るのがつらい
ニキビ跡になってから治すより、ニキビ跡になる前に炎症を抑える方が、治療の負担を減らせることがあります。
重症ニキビの自費治療について
以下の自費治療は保険適用外です。掲載料金は税込です。
掲載料金は2026年10月2日以降の税込料金です。自由診療は保険適用外です。特記のない施術料金は通常料金です。初回料金・キャンペーンの適用条件は料金一覧をご確認ください。
保険診療の塗り薬や飲み薬で改善しにくいニキビ、しこりを繰り返すニキビ、ニキビ跡が残りやすいニキビでは、自費診療を組み合わせて相談することがあります。
自費治療は「強い治療をすればよい」というものではありません。 年齢、妊娠の可能性、月経との関係、皮脂の多さ、毛穴詰まり、赤み、ニキビ跡の残りやすさを確認し、保険診療と組み合わせながら段階的に考えます。
アゼライン酸配合化粧品
アゼライン酸配合化粧品は、毛穴詰まりや皮脂が気になる肌のホームケアとして使うことがあります。 医薬品ではなく化粧品ですが、ニキビができやすい肌のケアとして相談できます。
保険診療のニキビ治療薬と併用する場合は、刺激が強くなりすぎないように使い方を調整します。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| CLIGRAM AZAローション 120mL | 3,960円(税込) |
| DRX AZAクリア 15g | 2,310円(税込) |
AZAローションはアゼライン酸誘導体を配合した化粧水です。 朝晩の洗顔後、500円玉程度を手に取り、顔全体になじませます。 AZAクリアはクリームタイプで、AZAローションの後に使用します。
どちらも化粧品です。 刺激感や乾燥が出ることがあるため、肌の状態を見ながら量や頻度を調整します。 医薬品と併用する場合は診察時の指示に従ってください。
朝・夜の使い方の例
以下は一例です。 処方内容や肌の状態により順番・使用頻度は変わります。
朝
- 洗顔する
- AZAローションを顔全体になじませる
- AZAクリアを使用する
- 外用抗菌薬を処方されている場合は、赤ニキビにピンポイントで塗る
- 必要に応じて保湿・日焼け止めを使用する
夜
- 洗顔する
- ベピオウォッシュゲルを指示された範囲に塗り、5〜10分後に十分洗い流す
- AZAローションを顔全体になじませる
- AZAクリアを使用する
ベピオウォッシュゲルは、1日1回、洗顔後の肌に処方時の指示どおり塗り、5〜10分後に十分洗い流します。使い方に迷う場合は、医師または薬剤師にご相談ください。
目・唇・粘膜・傷のある部分を避け、髪や衣類への付着にも注意してください。
ケミカルピーリング
毛穴詰まり、白ニキビ・黒ニキビ、ざらつきが目立つ場合、サリチル酸マクロゴールピーリングを相談することがあります。
保険診療の外用薬と組み合わせる場合は、刺激が強くなりすぎないよう使用タイミングを調整します。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| 顔・18歳未満 | 3,300円(税込) |
| 顔・18歳以上 | 5,500円(税込) |
| ルメッカまたはブルージェネシス同日施術時 | 3,300円(税込) |
2〜4週おきに複数回行うことがあります。 主なリスクとして、赤み、乾燥、ヒリヒリ感、皮むけ、色素沈着などがあります。
ブルージェネシス
ブルージェネシスは、青色光を用いて炎症性ニキビや赤みへのアプローチをめざす自費治療です。
標準治療の完全な代わりではありません。 保険診療やスキンケアと組み合わせる補助的な選択肢として相談します。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| 18歳未満 | 5,500円 |
| 18歳以上 | 8,800円 |
回数の目安は、炎症の程度により複数回です。 主なリスクとして、赤み、ほてり、まれな軽いやけどなどがあります。
スピロノラクトン内服
成人以降に悪化したニキビ、生理前に悪化するニキビ、あご周りに繰り返すニキビでは、女性ホルモンの変動や皮脂分泌が関係していることがあります。
そのような場合、女性ではスピロノラクトン内服を検討することがあります。 ニキビ治療としては保険適用外の自費診療です。
2026年10月2日からのスピロノラクトンの料金です。
下記は30日分の薬代です。服用量は診察で医師が決めます。
| 1日量・錠数 | 30日分の薬代(税込) |
|---|---|
| 25mg(25mg×1錠/日・計30錠) | 3,300円 |
| 50mg(25mg×2錠/日・計60錠) | 5,500円 |
| 75mg(25mg×3錠/日・計90錠) | 7,700円 |
| 100mg(25mg×4錠/日・計120錠) | 8,800円 |
妊娠中・妊娠の可能性がある方、持病や内服薬がある方では使用できないことがあります。 必要に応じて血液検査などを確認します。
イソトレチノイン内服
イソトレチノインは、皮脂分泌や毛穴の詰まり、炎症に関わる重症ニキビ治療薬です。 日本ではニキビ治療薬として国内未承認で、保険適用はありません。
結節・嚢胞性ニキビ、しこりを繰り返すニキビ、標準治療で十分に落ち着かないニキビなどで、医師の診察と採血管理のもとで検討します。
| 内容 | 料金の目安 |
|---|---|
| イソトレチノイン 10mg 30錠 | 9,900円 |
| イソトレチノイン 20mg 30錠 | 13,200円 |
| イソトレチノイン 30mg/日(20mg+10mg・30日分) | 19,800円 |
| 採血 | 5,500円 |
薬代・採血代は10〜11月キャンペーン対象外で、採血代・診察料は薬代に含みません。
主なリスク・副作用には、唇や皮膚の乾燥、鼻血、肝機能や脂質の変動、筋肉痛・関節痛、気分の変調、胎児への影響などがあります。
妊娠中・妊娠の可能性がある方は使用できません。 未成年の場合は、保護者と一緒に説明を受けたうえで判断します。
これまでのニキビ治療と、薬を続けにくい理由をお伝えください
ふるかわスキンクリニックでは、ニキビ・重症ニキビについて診察します。
まずは保険診療の基本治療を大切にします。 状態に応じて、塗り薬、飲み薬、スキンケア指導などを組み合わせます。
これまでの治療薬や使用期間、刺激が出た経験をお伝えください。炎症が落ち着いたあとの赤みや凹みは、ニキビ跡の治療として別に相談できます。
重症ニキビでは、保険診療だけでなく、自費診療を含めて治療方針を相談することがあります。
よくある質問
ニキビは皮膚科に行くべきですか?
毛穴が詰まって肌がざらざらする、白ニキビ・黒ニキビがある段階から相談できます。
赤く腫れたり、ニキビ跡が残ったりする前に、早めに治療を始めることが大切です。
市販薬で治らないニキビはどうすればいいですか?
市販薬で改善しない場合、毛穴の詰まりや炎症を十分に抑えられていないことがあります。
皮膚科では、ニキビの種類に合わせて、保険診療の塗り薬や飲み薬を組み合わせます。 改善しないときは、使用した薬を持参してご相談ください。
塗り薬で赤くなったりヒリヒリしたりします。
ニキビの塗り薬では、開始初期に赤み、乾燥、ヒリヒリ感が出ることがあります。
軽い乾燥やヒリヒリ感は、塗る量や頻度、保湿方法の調整で続けられる場合があります。使い方は処方時の指示に従い、困ったときは医師・薬剤師に相談してください。
強いかゆみ、じゅくじゅくした腫れ、顔や首に広がる赤みなどが出た場合は、使用を中止して早めに受診してください。再開は医師の指示に従ってください。
赤いニキビだけに薬を塗ればいいですか?
薬の種類によります。
赤いニキビに部分的に塗る薬もありますが、新しいニキビをできにくくする薬は、ニキビができやすい範囲に広く塗ることが多いです。 「点で塗る薬」と「面で塗る薬」を分けて理解することが大切です。
抗生物質は長く飲んでもいいですか?
炎症が強い時期に、内服抗菌薬を短期間使うことがあります。
ただし、抗菌薬だけを長く続ける治療は、耐性菌や再発の問題があるため、基本治療としては避けます。 毛穴詰まりを改善する塗り薬を併用し、再発を防ぐ治療が大切です。
イソトレチノインは誰でも使えますか?
誰でも使える薬ではありません。
結節・嚢胞性ニキビ、しこりを繰り返すニキビ、標準治療で十分に落ち着かないニキビなどで検討します。 国内未承認薬であり、妊娠への影響や採血管理が必要なため、医師の診察のうえで判断します。
ニキビ跡が残りそうで心配です。
赤く腫れるニキビやしこりニキビを繰り返すと、赤み、茶色い跡、凹みが残ることがあります。
ニキビ跡になってから治療するより、炎症を早めに抑えることが大切です。 すでに跡が気になる場合は、毛穴・ニキビ跡の記事もご覧ください。
背中や胸のニキビも診てもらえますか?
診察できます。
背中や胸のブツブツは、ニキビだけでなく毛嚢炎やマラセチア毛包炎などのこともあります。 状態に合わせて治療できますのでご相談ください。
自由診療の未承認・適応外使用について
ブルージェネシス
使用する「ブラウマン ブルーレーザー」は国内未承認の医療機器です。 国内の正規代理店を通じて入手しており、同一性能の国内承認機器はありません。
海外では医療用レーザーとして使用されていますが、国内承認機器と同等の有効性・安全性が確認されているものではありません。
未承認機器を用いた自由診療では、重篤な副作用が生じた場合に医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。
スピロノラクトン
当院では国内承認薬のスピロノラクトン錠25mg「日医工」を国内の医薬品卸から仕入れていますが、ニキビ治療は適応外使用です。 国内にはニキビに対する承認済み治療薬があり、まず標準治療を優先します。
米国皮膚科学会の2024年ガイドラインでは、ホルモン療法の一つとして条件付きで推奨されています。
高カリウム血症、低血圧、腎機能悪化などに注意が必要で、適応外使用では医薬品副作用被害救済制度の給付対象にならない場合があります。
イソトレチノイン
イソトレチノインは国内未承認医薬品です。 当院では医師の責任のもと適法に輸入し、院内で保管・管理しています。 同一成分を含む国内承認のニキビ内服薬はありません。
米国・欧州などでは重症ニキビに承認され、診療ガイドラインでも使用されています。 催奇形性、皮膚・粘膜の乾燥、肝機能・脂質の変動などが知られています。
重篤な副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。