にきび(尋常性ざ瘡)とは
にきびは、10代から30代にかけて多く見られる皮膚の炎症性疾患です。顔・背中・胸など、皮脂の分泌が多い部位にできやすいのが特徴です。
思春期になると皮脂の分泌量が増加し、毛穴に皮脂や古い角質が詰まりやすくなります。この毛穴の詰まりを好んで繁殖するのが、皮膚の常在菌であるアクネ菌です。アクネ菌の増殖により炎症が起き、にきびが生じます。
にきびの治療法
にきびの治療は、軽症から重症まで段階に応じて異なります。炎症が強く、数が多い場合はアクネ菌の増殖を抑えるために抗菌薬(外用薬・内服薬)を使用します。
また、毛穴の詰まりを防ぐことも重要です。アダパレン(ディフェリンゲル)や過酸化ベンゾイル(ベピオゲル、ベピオローション)といった角質のターンオーバーを促す薬剤が効果的です。
ただし、日本におけるこれらの薬の承認は欧米に比べて遅れており、アダパレンは2008年、過酸化ベンゾイルは2015年から使用可能になりました。さらに、重症のにきびに対して欧米で広く使われているイソトレチノインは、日本では現在も保険適用外です。
にきび跡の治療は時間と費用がかかるため、当院では「にきびを作らない・早期治療で跡を残さない」ことを重視し、予防と啓発に力を入れています。
にきび治療のポイント
- 予防が重要
アダパレンや過酸化ベンゾイルを使った予防治療が効果的ですが、初期は肌に刺激を感じやすいため注意が必要です。まずは額や頬に少量から塗り始め、1〜2週間かけて全体へ塗り広げましょう。 - 継続がカギ
予防治療の効果が現れるまでには通常3か月以上かかります。途中で諦めず、毎日続けることが大切です。 - 重症例には専門的治療を
中等症〜重症のにきびには、ブルーレーザー治療(ブルーレーザーについてはこちらの記事を参照ください。)やケミカルピーリング、イソトレチノインの内服(自由診療)などの治療法も選択肢に入ります。(詳細はこちらの記事を参考にしてください)
当院の特徴
ふるかわスキンクリニックでは、エビデンスに基づいたにきび治療を提供しており、ディフェリンゲル・ベピオゲル・デュアック・エピデュオ・内服抗菌薬など保険適用内の治療に対応しています。また、重症ニキビに対して自由診療によるケミカルピーリングやブルーレーザーによる治療、イソトレチノイン内服治療も行っております。
当院は阪急東向日駅より徒歩約3分、JR向日町駅より徒歩約10分に位置し、通院に便利な立地です。
にきびは自然に治りますか?
軽度であれば自然に治る場合もありますが、放置すると跡が残ることも多いため、早めの治療をおすすめします。
にきび治療は保険適用されますか?
多くの外用薬・内服薬は保険適用されます。自由診療となる治療もあるため、初診時にご相談ください。
にきび跡も治せますか?
にきび跡の治療は自由診療となりますが、にきび瘢の赤みに対してはレーザー治療やピーリングで改善が見込めます。