京都府向日市にある皮膚科・美容皮膚科クリニック

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足白癬(水虫)

白癬(水虫)について
白癬は真菌(カビ)の一種で足裏や爪、頭皮や臀部などに感染し発症します。皮膚があるところならどこにでも感染し、特に体に感染した場合(体部白癬)中心治癒傾向のある特徴的な円形の皮疹を生じます。一方、視診だけでは普通の湿疹と見間違えることもあり、皮膚の表面や爪先を少しだけこすり顕微鏡で直接白癬菌がいることを確認してから治療を開始します。
日本における疫学調査では5人に1人は足白癬10人に1人は爪白癬に感染しているというデータもあります。

症状
足白癬は発症の仕方で大きく分けて3つの型に分類されます。
①趾間型:足趾の間が浸軟(白くふやける)、皮がめくれます。足白癬の型としては一番多いタイプで、皮膚のバリア機能を破綻させることで蜂窩織炎など皮膚の感染症の原因となります。
②小水疱型:足裏土踏まずなどの部位に小さな小水疱や小膿疱を作ります。掌蹠膿疱症と非常に似た皮疹を生じます。
③角質増殖型:足裏の皮が分厚くなり、ザラザラとした質感になります。悪化すると亀裂などを生じ痛みもでてきます。
水虫になると痒みが出てくる人が多いですが、20%程度の人は痒みなどの自覚症状がないこともあり、放置することで爪白癬になったり股やお尻などほかの部位に感染が広がる恐れがあります。

治療
カビに対して効果のある抗真菌薬の外用薬を塗ります。抗真菌薬は刺激があるものが多くかぶれ(接触皮膚炎)を引き起こすことが少なくありません。
ドラッグストアなどでも市販薬が手軽に手に入る反面、かゆみを抑えるための成分が混ぜられたりさらに接触皮膚炎を起こす可能性が高くなっています。また単なる湿疹や異汗性湿疹を水虫と勘違いして市販薬を延々と塗り続けるケースなどもみられます。
症状が片足だけだったとしても白癬が感染しているケースが多く、治療を行う際は両足に外用薬を塗るようにしてください。
治療を開始すると比較的すぐに症状がよくなることがほとんどですが症状がなくなってから1か月程度は外用継続することで再発を抑えることができます。
具体的な使用量に関してはFTU(フィンガーチップユニット)という考え方が参考になります。
「1FTU」は、大人の人差し指の先端から第一関節まで軟膏を出した時の量で、だいたい0.5gくらいと言われています。この量でおよそ大人の手のひら2枚の広さに塗ることができます。
1FTUで片足の足裏、趾間部を塗るので大体1日2FTU(=1g)を目安に使用するようにしてください。

まとめ
・日本では5人に1人は足白癬、10人に1人は爪白癬を罹患している。
・20%程度の人は痒みなどの自覚症状がなく放置することで爪白癬やほかの部位に感染が広がる。
・治療は両足行い、人差し指の先端から第一関節まで軟膏を出して片足分の量。
・症状がなくなってから1か月程度は外用継続することで完治を目指す。
・自己判断で市販薬を購入するよりは皮膚科で診断をしっかりつけてから治療を行う方がよい。
・かぶれ(接触皮膚炎)を起こす可能性が低くないためジュクジュクしたり痛みがでたら使用を中止して皮膚科に受診を。

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